
保育士を辞めたい50代へ|判断軸・おすすめの転職先について解説!
長く保育の仕事を続けてきて、50代になった今「もう辞めたい」と感じている人は少なくありません。体は疲れやすくなり、人間関係や責任の重さも重なって、気持ちがすり減ってしまう時期です。
一方で、この年齢で辞めて本当に大丈夫なのか、収入はどうなるのかと不安で動けない人も多いと思います。
この記事では、50代の保育士が辞めたくなる理由を整理しながら、続けるか辞めるかの判断軸、50代の転職の現実、経験を活かせる転職先や後悔しないコツまで、転職支援の現場の視点でお伝えします。
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保育士を辞めたい50代に多い理由
東京都保育士実態調査(令和4年度)では、全世代で最も多い退職意向の理由は給料が安いで61.6%でした。
ただ、長く続けてきた50代にとって待遇は折り込み済みのことも多く、むしろ体力や人間関係、責任の重さが辞めたい気持ちの引き金になりやすい傾向があります。
ここでは、体力や人間関係、役職の重圧、給料、介護との両立、そして50代から入職した人ならではの戸惑いまで、代表的な6つの理由を順番に見ていきます。
年齢とともに体力的な負担が大きくなった
体力の限界を感じて辞めたいと思う50代は、とても多いです。
子どもと動き回り、抱っこや中腰の姿勢も続く保育の仕事は、思っている以上に体力勝負です。
40代までは気力で乗り切れていても、50代になると腰や膝の痛み、疲れの抜けにくさが無視できなくなってきます。
お昼寝の時間も連絡帳や行事の準備に追われ、休憩らしい休憩が取れない職場も珍しくありません。持ち帰りの仕事まで重なると、体がもたないと感じるのも自然なことです。
職場の人間関係に疲れてしまった
人間関係の疲れは、根が深い悩みです。東京都保育士実態調査(令和4年度)では、今の職場を辞めたい理由に職場の人間関係を挙げた人も約3割(30.1%)にのぼります。
出典:東京都保育士実態調査
さらに、実際に保育士を辞めた人ではこれが最も多い退職理由(31.5%)です。我慢を続けると離職につながりやすい悩みだとわかります。
保育の現場は女性が多く、少人数で密に連携するぶん、価値観の違いがそのまま働きづらさにつながりやすい環境です。
50代になると、年下の主任やリーダーの下で動く場面も増えます。これまでのやり方と園の方針が合わず、板挟みのような立場で気疲れしてしまう人もいます。
閉じた人間関係の中では改善も難しく、距離を置きたくなる気持ちは無理もありません。
役職や責任の重さに疲れた
主任や園長などの役職に就き、責任の重さに疲れて辞めたいと感じる50代もいます。現場の保育に加えて、シフト管理や保護者対応、後輩の育成まで担うと、気の休まる時間がなくなってしまいます。
何かトラブルが起きれば矢面に立つのも役職者です。子どもの安全を預かる緊張感が常につきまとい、責任感が強い人ほど一人で抱え込みがちです。
体力の低下とこうした重圧が重なると、頑張りたい気持ちはあっても心と体がついていかなくなります。
仕事量や責任に給料が見合わない
給料そのものの低さは働く中でわかっていても、頑張りや責任の重さに見合わないと感じて辞めたくなる50代もいます。
保育士の給与は経験年数で上がっていくものの、伸びはゆるやかで、40代前半を過ぎると頭打ちになりやすい傾向があります。
厚生労働省の職業情報提供サイト(jobtag)によると、保育士の平均年収はおよそ427万円、平均年齢は40.3歳です。
役職に就いて責任が増えても、手当が業務量に追いつかないケースは少なくありません。この先も大きく増えないと感じると、ほかの選択肢を考えたくなります。
親の介護と仕事の両立がつらい
50代は、親の介護が始まる人が増える時期でもあります。フルタイムの保育の仕事と介護を両立させようとして、心身ともに限界を感じてしまう人も少なくありません。
介護は先が見えにくく、自分のペースで休めないことも多いです。日中は子ども、帰宅後は親のケアという生活が続けば、疲れがたまっていくのも当然です。
家族のために働き方を見直したいと考えて、退職や転職を検討し始める人もいます。
50代から保育士になったが「ついていけない」と感じる
子育てが一段落してから50代で保育士になった人が、現場の忙しさに戸惑い、辞めたいと感じるケースもあります。
覚えることが多く、若い同僚のスピードについていけず、自分は使えないのではと落ち込んでしまう人もいます。
ですが、入職して数ヶ月でうまく回らないのは、年齢のせいではなく経験の差です。誰もが通る時期で、半年ほど続けるうちに体が慣れていくことがほとんどです。

50代で始めた人ほど自分を責めがちですが、子育ての経験は保護者対応で必ず活きます。
職場の外には、同じ悩みを持つ人のコミュニティや保育士向けの相談窓口もあります。一人で抱え込まず、まず気持ちを言葉にしてみることが大切です。
「辞めたい」と思ったら|50代がまず考えたい判断軸
辞めたい気持ちが強いときほど、勢いで結論を出さないことが大切です。50代の転職はやり直しがききにくいぶん、いったん立ち止まって整理するだけで、後悔の確率はぐっと下がります。
ここでは、職場が嫌なのか仕事自体が嫌なのかの切り分け、辞めて良かった人と後悔した人の違い、お金の試算、自分を優先する視点という4つの軸を取り上げます。
「今の職場が嫌」か「保育士の仕事自体が嫌」かを切り分ける
まず切り分けたいのは、辞めたい理由が今の職場にあるのか、保育士という仕事そのものにあるのかです。ここを混同すると、転職先でも同じ悩みを繰り返してしまいます。
人間関係や園の方針が原因なら、別の保育施設に移るだけで解決することも多いです。一方で、子どもと関わる仕事自体に限界を感じているなら、異業種も視野に入ります。
一度、何がつらいのかを書き出してみると自分の本音が見えてきます。
向いていないと感じる気持ちの整理については、以下の記事も参考になります。
辞めて良かった人・後悔した人の違いを知る
辞めて良かった人と後悔した人には、はっきりした違いがあります。良かったと感じる人の多くは、辞める前に理由と次の方向性を整理できていた人です。
逆に後悔しやすいのは、つらさから逃げることだけが目的になり、勢いで辞めてしまったケースです。転職先が決まらず生活が不安定になったり、やっぱり子どもと関わる仕事が好きだったと気づく人もいます。
辞めたあとの姿まで具体的に思い描けるかどうかが、分かれ目になります。
実際に保育士を辞めて良かったと感じた人の体験は、以下の記事にまとめています。
辞めたあとの生活費・失業手当・年金を試算する
50代だからこそ、辞めたあとのお金は冷静に計算しておきたいところです。当面の生活費がどれくらい必要か、転職までの空白期間をどう乗り切るかを見ておくと、不安が現実的な数字に変わります。
退職後にすぐ働かない場合は、雇用保険の失業給付が支えになります。受給できる条件や金額の目安を知っておくだけでも、判断の材料が増えます。
老後資金や年金への影響も含めて、辞める前に一度お金の見通しを立てておきましょう。
保育士の失業手当の条件や金額の目安は、以下の記事で確認できます。
責任感で自分を後回しにしない
長く勤めた50代ほど、職場に申し訳ないという思いから、自分の限界を後回しにしがちです。ですが、心や体を壊してしまっては元も子もありません。
組織への責任感は立派ですが、自分の健康と生活より優先すべきものではありません。一度立ち止まって、自分を主語に考える時間を持つことが大切です。
一人で抱え込むと視野が狭くなります。家族や、保育業界を知る転職の専門家など、第三者に気持ちを話してみると、思いがけない選択肢が見えてくることもあります。

辞めるか続けるかで迷う段階でも、保育士専門の転職エージェントには相談できます。
ただし50代の保育士に正社員求人を積極的に紹介してくれるエージェントは多くありません。パートや派遣の提案が中心になるケースもあると知っておきましょう。
保育の現場を知るアドバイザーに無料で相談できるサービスもあります。辞める前提でなくても、自分に合う選択肢を一緒に整理してもらえます。
辞めたいのに辞められない50代の対処法
辞めたい気持ちはあるのに、なかなか踏み切れない人も多いです。ここでは、職場への気兼ね、園長の引き止め、収入の不安、年度途中で辞められるのかという4つの壁を、順に解きほぐしていきます。
職場に迷惑がかかりそうで言い出せない
自分が抜けたら現場が回らないと感じて、言い出せない人は多いです。特に役職者や経験豊富なベテランほど、責任感から退職を切り出しにくくなります。
ですが、辞める意思を早めに伝え、引き継ぎの計画を立てれば、迷惑は最小限に抑えられます。後任の育成期間を見込んで、数ヶ月先の退職日を提案するのが現実的です。
円満に辞める道筋を示せば、罪悪感を抱えずに前へ進めます。
園長から強く引き止められて辞められない
退職を伝えても、園長に強く引き止められて辞められないケースもあります。人手不足の園では、特に経験のある50代は引き止めの対象になりやすいです。
まずは、どんな理由でどう引き止められているのかを整理しましょう。納得できる内容なら退職時期を調整し、強引な引き止めなら一線を引く必要があります。
退職は労働者の権利です。話し合いで折り合わないときは、保育士専門の転職エージェントに相談して進め方を確認しておくと安心です。
収入が下がる不安で踏み切れない
50代の転職では年収が下がる場合もあり、その不安から動けない人もいます。老後を見据えると、収入を落としたくない気持ちはとても自然です。
ただ、体力的に今の働き方がきついなら、パートや派遣で負担を減らす選択もあります。年収だけでなく、働き続けられるかという視点も合わせて考えたいところです。
前章で触れたお金の試算と合わせて、どこまでなら受け入れられるかの線引きを決めておきましょう。
年度途中でも辞められるのか気になる
子どもや保護者のことを思うと、年度の途中で辞めてよいのか悩む人も多いです。法律上は、退職の意思を伝えてから2週間で辞めることができます。
ただし、保育現場では一般論どおりにいかないことも多いです。担任を持っていると年度末まで求められたり、後任が見つかるまで引き延ばされたりして、実際には1〜3ヶ月前に申し出て調整するのが現実的です。
体調や家庭の事情で限界なら、年度末まで無理に我慢する必要はありません。言い出しにくいときは、まず転職エージェントに退職の進め方を相談する方法もあります。
年度途中での退職の進め方や伝え方は、以下の記事で詳しく紹介しています。
50代で保育士を辞める前に知っておきたい転職の現実
辞めると決める前に、50代の転職の現実も知っておきましょう。
ここでは、経験が武器になる面と、求人が絞られ年収が下がる現実、未経験の異業種のハードルという3つの観点で、良い面と注意点を正直に整理します。
50代の保育士転職は「経験」が武器になる
50代の保育士転職では、長年の経験がそのまま強みになります。保育の現場は慢性的な人手不足で、即戦力として動けるベテランを求める園は多いです。
子どもへの対応はもちろん、保護者対応やトラブル処理、後輩の指導まで任せられる人材は重宝されます。
年齢を不安に感じる人もいますが、経験者を歓迎する求人や、体力に配慮した役職求人もあります。これまで積み上げてきたものは、転職市場でも十分に通用します。
ただし求人は絞られ、年収が下がる場合もある
一方で、希望の条件がそろう求人は絞られる現実もあります。役職や高めの年収を維持したい場合、その条件に合う求人は数が限られます。
待遇の良い求人は、長く働ける若い世代が優先される場面もあります。求人を探しても、すぐには見つからないこともあると知っておきましょう。
年収は今より下がる場合もあります。ですが、働き方や負担とのバランスで、納得できる落としどころを見つけることは十分に可能です。
未経験の異業種はハードルが上がる
保育士から未経験の異業種に移る場合は、ハードルが上がる点に注意が必要です。転職支援の現場でも、年齢を重ねての未経験転職は、若い世代との比較でどうしても不利になりやすいです。
仕事はどんな職種でも、見えないところで地道な作業の積み重ねがあります。隣の仕事がよく見えても、入ってみたら大変だったとなりがちです。
異業種を目指すなら、年収や仕事内容を事前に調べ、無理のない範囲で計画を立てることが大切です。

50代の転職は厳しい面もありますが、長く現場を支えてきた経験は確かな強みです。
不安なときは、保育に詳しいアドバイザーに今の市場感を聞いてみると見通しが立ちますよ。
保育士からの転職先の選び方や、おすすめの仕事は以下の記事にまとめています。
保育士を辞めたい50代におすすめの選択肢・転職先
50代の保育士の転職先は、別の保育施設、福祉や子ども関連、働き方の変更、異業種という4つの方向に整理できます。
一度保育を離れても、また現場に戻る道が残っている点も覚えておきたいところです。次から具体的な選択肢を見ていきます。
別の保育施設に移って経験を活かす
今の職場がつらいだけなら、別の保育施設に移るのが最も経験を活かせる選択です。私立の認可保育園は処遇改善の手当がつきやすく、収入面で比較的安定しています。
小規模保育や託児所、病児保育などは、行事が少なく体力的な負担が軽い職場も多いです。理想の保育を実現しやすい認可外を選ぶ人もいます。
待遇の良い求人や役職求人は表に出にくいため、困った際には保育士に強い転職サービスで探すと選択肢が広がります。

同じ保育士でも、施設の種類で働きやすさは大きく変わります。
体力か収入か理想か、何を優先したいかを決めてから探すと、ミスマッチを防げますよ。
福祉・子ども関連の仕事に広げる
保育士の経験は、福祉や子ども関連の仕事でも活かせます。学童保育や児童館は勤務時間が読みやすく、残業も少なめでワークライフバランスを取りやすい職場です。
児童発達支援や放課後等デイサービスは、配慮が必要な子どもへの対応経験が評価されます。児童養護施設や乳児院など、より手厚い支援を担う場もあります。
子育て支援センターのように、保護者を支える仕事も選択肢です。保育で培った関わりの力が、幅広い場面で役立ちます。
保育士に人気の転職先や、選ばれている仕事のランキングは以下の記事で紹介しています。
働き方を変える(パート・派遣・ベビーシッターなど)
体力的な負担を減らしたいなら、雇用形態や働き方を変える道もあります。正職員からパートや派遣に切り替えれば、責任や残業を抑えつつ保育の仕事を続けられます。
ベビーシッターは、1回数時間から時間の融通がきき、子育て経験も活かせる仕事です。自治体の認可を受けて少人数を預かる保育ママという働き方もあります。
長く無理なく働きたい50代にとって、収入だけにこだわらない選択は現実的です。
思い切って異業種に移る
保育の仕事自体から離れたいなら、異業種への転職も選択肢になります。人手不足の介護職は、福祉の感覚や安全への配慮が活き、未経験でも始めやすい仕事です。
体力の負担が少ない事務やコールセンター、接客や販売なども、未経験から挑戦しやすい職種です。子ども用品の販売なら、保育の知識も役立ちます。
ただ、異業種は年収が下がりやすく、情報収集が欠かせません。異業種への転職の場合は、全業界を扱う大手の転職サービスで、相談しながら進めるのが安心です。

異業種を考えるなら、まず気になる職種の年収や仕事内容を調べることからです。
dodaのような大手は求人も情報も豊富なので、選択肢を広げたいときに役立ちますよ。
50代の保育士が転職で後悔しないためのポイント
50代の転職を後悔しないためには、準備と進め方にコツがあります。ここでは、情報収集と条件の優先順位づけ、高望みと妥協のバランス、保育士に強いエージェントの活用という3つのポイントを紹介します。
情報収集と希望条件の優先順位を決める
転職を成功させる土台は、入念な情報収集と希望条件の整理です。希望する職場の仕事内容や年収、体力的な負担を、応募する前に具体的に調べておきましょう。
そのうえで、収入や働き方、勤務地などの条件に優先順位をつけます。すべてを満たす職場はまれなので、譲れない条件と妥協できる条件を分けておくことが大切です。
最初の一歩として、求人サイトでどんな条件の募集があるかを眺めるだけでも、相場感がつかめます。
「高望みしすぎない」と「妥協しすぎない」のバランスを取る
条件設定では、高望みと妥協のバランスがカギになります。50代で年収アップを狙える求人は限られるため、今の待遇を基準に現実的な線を引くことが必要です。
ただし、不安から条件を下げすぎると、入職後に後悔しやすくなります。安すぎる、きつすぎると感じる職場は避けましょう。
自分の経験が今どれくらいの待遇に値するのかを知ったうえで、納得できる条件を見極めていきます。
保育士に強い転職エージェントを活用する
効率よく進めたいなら、保育士に強い転職エージェントの活用が近道です。50代が求める役職求人や好待遇の求人は、一般には出回らない非公開求人になっていることが多いです。
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保育士を辞めたい50代によくある質問
最後に、50代の保育士が辞める前によく抱く疑問にまとめて答えます。
50歳を過ぎても保育士として転職できますか?
保育士を辞めて何になる人が多いですか?
体力面を考えて、パートや派遣に切り替える人や、介護職や事務職など異業種に進む人もいます。
50代で人と関わりすぎない働き方はありますか?
50代女性が取っておくと役立つ資格はありますか?
介護分野に関心があるなら、介護職員初任者研修を取ると選択肢が広がります。まずは希望の仕事で何が求められるかを確認しましょう
50代の保育士が次の一歩を踏み出すために
50代で保育士を辞めたいと感じるのは、体力や人間関係、給料や責任など、これまで頑張ってきたからこその悩みです。大切なのは、つらさから勢いで決めず、辞めたい理由と次の方向性を整理することです。
職場が原因なら別の保育施設、体力なら働き方を変える、保育自体に限界を感じるなら異業種と、50代にも選べる道はいくつもあります。
お金の見通しを立て、譲れない条件を決めておけば、後悔のない選択に近づきます。
一人で抱え込まず、保育に強い転職エージェントを情報収集の相手として使うのも有効です。今の状況を整理するところから、無理のない一歩を踏み出していきましょう。
辞めたい理由と次の方向性が整理できたら、求人の相場を知るのが次の一歩です。保育士に強い転職エージェントで、自分に合う選択肢を無料で相談してみてください。
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