Rubyはオワコン?需要や将来性を他言語と徹底比較!

Rubyはオワコン?需要や将来性を他言語と徹底比較!

    Rubyの需要や将来性について詳しく知りたい人向けに、「Rubyの需要や将来性」「Rubyエンジニアのキャリアパス」などについて転職のプロが徹底的に解説していきます。

    RubyとJava・PHP・Python・JavaScriptの求人シェアや年収なども比較して紹介しているので参考にしてみてください。

この記事を書いた人
末永雄大

末永雄大

新卒でリクルートエージェント(現リクルート)に入社。数百を超える企業の中途採用を支援。2012年アクシス(株)設立、代表取締役兼転職エージェントとして人材紹介サービスを展開しながら、年間数百人以上のキャリア相談に乗る。Youtubeチャンネル「末永雄大 / すべらない転職エージェント」の総再生回数は2,000万回以上。著書「成功する転職面接」「キャリアロジック
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Rubyの将来性は十分にある

「Rubyはオワコン」「Rubyの需要はなくて将来性もない」と言われることもありますが、実際には「人気は下降傾向にあるが需要は十分にある」という認識の方が正しいです。

実際に、Rubyを用いて開発されたWebサービスは年々増加しており、有名サービスでもRubyが活用されています。

Rubyで開発している有名サービス

  • 食べログ
  • クックパッド
  • Hulu
  • freee(フリー)
  • クラウドワークス
  • グノシー
  • Airbnb(エアビーアンドビー)

ベンチャー企業やスタートアップ企業で活用されているということは、開発の需要もあり、サービスが成長すれば保守・運用の案件もあるということなので、需要や将来性は十分にあると言えるのです。

Rubyの人気は下降傾向にある理由

Rubyは今後も需要がある言語ですが、なぜ人気は下降傾向にあると言われているのでしょうか?

その理由として以下のようなことが考えられます。

Rubyの人気が下がっている理由

  • 急速に伸びていった需要が安定してきたから
  • 最新技術に関わる言語が注目されているから
  • Webサービス開発の主流がLAMP環境だから
  • Ruby自体に技術的な懸念があるため

Rubyは、ベンチャー企業やスタートアップ企業からの人気が高く一気に需要が高まった時期がありますが、現在ではある程度需要は安定しています。

また、AI(人工知能)の技術を導入したWebサービスが注目を浴びていることにより、Pythonなどの言語の人気が一気に高まったことで、Rubyへの注目度が下がったという背景もあるでしょう。

他にも、Webサービス開発はLAMP環境での開発が主流となっており、Rubyでなくても同等のサービス開発はできるということや、Ruby自体にも技術的な懸念があることから人気が下降傾向にある要因と考えられています。

専門用語解説

  • LAMP
    Webサイト・Webサービスを構築する際に「Linux」「Apache」「MySQL」「Perl・PHP・Python」を用いて開発すること。

Rubyではどんなことができるのか

Rubyは、WebサイトやWebサービス、アプリケーション開発など幅広い分野での開発や、効率的な開発もできるため、ベンチャー企業やスタートアップ企業では需要の高い言語となっています。

Rubyでできること

  • Webアプリケーションの作成
  • SNSサービスの開発
  • WebサイトやECサイトの作成

他にも、API・Webスクレイピング・チャットボットなどもRubyを用いれば作成することができるため、効率的で幅広い機能の実装ができるRubyはベンチャー企業やスタートアップ企業からすれば最適な言語なのです。

また、Rubyでは機械学習やスマホアプリ開発をすることもできますが、機械学習はPython、スマホアプリ開発はAndroidJava・Kotlin・Swiftといった言語の方が優れているので、Rubyで開発することは少なくなっています。

Rubyの特徴について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてみてください。

Rubyを用いた開発のメリット・デメリット

Rubyはベンチャー企業やスタートアップ企業での開発で用いられることの多い言語ですが、Rubyを用いた開発には以下のようなメリットとデメリットがあります。

Ruby開発のメリット

  • 幅広い分野でのWebサービスの作成ができる
  • 文法がシンプルで記述コードの自由度が高い
  • 短い記述でコードで効率的な開発が可能

Ruby開発のデメリット

  • Rubyでなくても同程度の開発は可能
  • 処理速度が他の言語よりも遅い
  • コードが属人化しやすく管理がしづらい

Rubyは、前述でも紹介した通りWebサービスやWebアプリケーション、SNSサービスやWebサイト、ECサイトなど幅広い分野での開発が可能です。

また、「文法がシンプルで記述コードの自由度が高い」「短い記述でコードで効率的な開発ができる」というメリットがあるため、低コストで効率的な開発が求められる場合に最適な言語となっています。

ですが、「LAMP環境での開発が主流になっているので他の言語でも同程度の開発はできること」や「処理速度が他の言語よりも遅いため動作が重くなることもある」というデメリットもあります。

そして、記述コードの自由度が高い言語だからこそ、記述コードが属人化しやすく、複数人での開発を進める際にコードの管理がしづらいため、他のコードを用いた開発をしている企業も多いのです。

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Rubyをはじめとした現在のIT業界の需要

Rubyには需要や将来性が十分にあるとお伝えしましたが、具体的にプログラミング言語の求人や年収はどうなっているのでしょうか?

そこで以下2つの視点からそれぞれ解説していきます。

プログラミング言語の求人・案件のシェア

IT向けの求人を専門に取り扱っている「レバテックキャリア(※1)」とフリーランスエンジニア専門のIT求人・案件検索サイトである「フリーランススタート(※2)」にて2022年5月現在での各言語の求人・案件数をまとめてみました。

求人数(※1) 案件数(※2)
Java 5,066件 38,753件
PHP 3,033件 22,204件
Python 2,986件 8,494件
Ruby 2,097件 8,349件
JavaScript
(Node.js)
1,015件 1,800件

プログラミング言語の求人数を見ていくと、JavaやPHPは長年システム開発に用いられてきたこともあり、求人数・案件数共に多いということがわかります。

Pythonは注目言語ということで求人数が増えてきていますが、Rubyもフリーランスの案件数ではPythonとの大きな差はありません。

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他の言語と比較するとRubyの求人数や案件数は少ないように感じるかもしれません。


ですが、一定数需要はありWebサービスの開発ではRubyが今でも活用されているということがわかるでしょう。

プログラミング言語別の年収

パーソルキャリアが運営するTECH Streetが、2019年・2020年の1月1日〜2019年9月30日の間に「doda」に登録した20代〜50代の5,599名を対象とした2020年プログラミング言語別年収ランキングでは以下のような結果になっています。
20代 30代 40代 50代
Java 380万円 505万円 608万円 629万円
PHP 361万円 467万円 586万円 547万円
Python 403万円 546万円 624万円 582万円
Ruby 397万円 520万円 603万円 585万円
JavaScript
(Node.js)
378万円 497万円 583万円 580万円

上記の表では、JavaやPythonが比較的年収が高いように思えますが、年代によってはRubyも他の言語に比べて年収が高いことがわかります。

また、エンジニアとして3年以上の経験を積んでいる場合のフリーランス案件の報酬単価は以下のようになっています。

  • Java:50万円-70万円/月
  • PHP:50万円-80万円/月
  • Python:60万円-90万円/月
  • Ruby:50万円-80万円/月
  • JavaScript:60万円-80万円/月

フリーランス案件の場合Rubyエンジニアの単価相場は50万円〜80万円となっており、しっかりと経験を積んでいけば十分年収を稼ぐこともできるということがわかります。

そのため、注目度や需要に関しては他の言語の方があるかもしれませんが、Rubyも十分に需要があり、報酬単価も他言語と比べても遜色はないと言えるでしょう。

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Rubyと他の言語の需要と将来性・求人の比較

前述では、サーバーサイド言語の求人数や案件数、年収などについて紹介しましたが、それぞれの言語を比較した時に需要や将来性にはどのような違いがあるのでしょうか?

Rubyをはじめとした現在のIT業界の需要」の内容を参考にそれぞれを比較してみましょう。

RubyとJavaの需要と将来性・求人数の比較

Javaは、1995年にソースが公開されてから、長年システム開発で用いられている言語で、業務系システム開発を中心に大手企業や金融機関、官公庁でも多く活用されている言語です。

Ruby Java
求人数
(正社員)
2,097件 5,066件
案件数
(フリーランス)
8,349件 38,753件
年収
(20代-50代 平均)
526万円 530万円
案件報酬
(フリーランス)
50万円-80万円/月 50万円-70万円/月

Javaの求人数や案件数は、他の言語と比べても一番シェアが高く他の言語と比べても年収は高い傾向にあります。

というのも、「JavaはJVM上で作動するためプラットホームに依存しない」「ライブラリやAPIが豊富で効率的な開発ができる」という特徴があり、効率的にシステム開発ができます。

また「処理速度が速く、セキュリティ性も高い」「オブジェクト指向で大規模開発に向いている」ということで、安定した開発も可能なため、大手企業や金融機関、官公庁なども利用しているのです。

フリーランスになった場合の案件報酬は、Rubyの方が高いですが求人数や案件数などから需要や将来性をみると、Javaの方が需要や将来性は高いといえるでしょう。

RubyとPHPの需要と将来性・求人数の比較

PHPはRubyと同様に、Webサービスやアプリケーションの開発、WebサイトやECサイトの作成ができる言語として、多くの開発現場で用いられているサーバーサイドの代表的な言語です。

Ruby PHP
求人数
(正社員)
2097件 3033件
案件数
(フリーランス)
8349件 22204件
年収
(20代-50代 平均)
526万円 490万円
案件報酬
(フリーランス)
50万円-80万円/月 50万円-80万円/月

PHPは求人数や案件数はRubyよりも多いですが、年収はRubyエンジニアの方が高く、フリーランスとして独立した場合の報酬単価も高単価案件の割合はRubyの方が高い傾向にあります。

PHPはフレームワークの種類も豊富で、LAMP環境という言葉ができるほどWeb開発において認知度が高い言語で、多くの企業で用いられているため需要も安定していて将来性Rubyより高いです。

ですが、ベンチャー企業やスタートアップ企業の中では、Rubyの方が効率的な開発ができるため、PHPよりも需要が高い傾向にあります。

なので、PHPとRubyでは需要のある企業の規模には違いがあり、目的によって使われる言語に違いがあるだけで、どちらも言語も十分に需要も将来性もあるということは覚えておきましょう。

RubyとPythonの需要と将来性・求人数の比較

Pythonは、AI(人工知能)・機械学習やビックデータ解析などの分野で活用されるケースが多く、Pythonを用いることでより高度なWebサービスの開発ができるため、人気の言語として注目されています。

Ruby Python
求人数
(正社員)
2097件 2986件
案件数
(フリーランス)
8349件 8494件
年収
(20代-50代 平均)
526万円 538万円
案件報酬
(フリーランス)
50万円-80万円/月 60万円-90万円/月

Pythonは、AI(人工知能)や機械学習など、最新技術に関わる開発の需要が増えてきたことにより、求人数や案件数が増加しています。

そのため、求人数はRubyよりも多く、案件数もRubyと同等まで増えて、年収や案件報酬もPythonの方が高い傾向にあります。

また、IT技術の発展により今以上にAI(人工知能)を活用したサービスが増えていくことが予想されているため、需要はこれからも上がっていきます。

なので、Rubyの需要は安定してきたことも踏まえると、Pythonの将来性はサーバーサイド言語の中でもかなり高く、これからもPythonエンジニアを求める企業は多い状態が続くと考えられるでしょう。

RubyとJavaScriptの需要と将来性・求人数の比較

JavaScriptは、フロンエンド開発の際に用いられることの多い言語ですが、フレームワークであるNode.jsを用いることで、サーバーサイド開発もすることもできる汎用性の高い言語です。

Ruby JavaScript
求人数
(正社員)
2097件 1015件
案件数
(フリーランス)
8349件 1800件
年収
(20代-50代 平均)
526万円 509万円
案件報酬
(フリーランス)
50万円-80万円/月 60万円-80万円/月

上記の比較は、JavaScriptの(Node.js)に絞った場合の求人数・案件数のため、需要はRubyの方が高い状態となっています。

また、年収に関してもRubyエンジニアの方が年収が高い傾向にありますが、フリーランスの案件報酬の単価に関してはJavaScript(Node.js)の方が単価の水準が高いです。

JavaScript(Node.js)は、「大量の同時接続を捌けるネットワークアプリケーションの構築が可能」という特徴があり、リアルタイムで情報更新が必要なサービスなどで用いられることが多くなっています。

今後、JavaScript(Node.js)の需要は少しずつ伸びていくことが予想されますが、現時点ではRubyの方が需要が高く、将来性も安定しているといえるでしょう。

Rubyエンジニアのキャリアパス

Rubyエンジニアとして働いていく場合、キャリアパスとして考えられるのは以下のようなものが挙げられるでしょう。

Rubyエンジニアのキャリアパス

  • Rubyのスペシャリストを目指す
  • フリーランスとして独立して働いていく
  • PLやPMへのキャリアアップを目指す
  • 他言語を取得してキャリアチェンジする

需要や将来性のことを考えると、他の言語の方が良いと感じる人もいるかもしれませんが、Rubyもスキルを磨いていけばフリーランスとして独立して十分に稼いでいくことのできる言語です。

Rubyエンジニアとして稼いでいきたい方は、スキルを磨いてさまざまな分野の開発の知識を身につけて経験を積んでいくことが重要になります。

特にスペシャリストを目指すのであれば、フロントエンド言語、MySQL、クラウドサーバー構築、マーケティング知識など関連するスキルや知識を身につけることで、Rubyエンジニアとしても市場価値を高めることにつながるでしょう。

また、その他のRubyエンジニアのキャリアパスとしては、PLやPMとしてキャリアアップを目指す方もいれば、他言語を取得してキャリアチェンジを目指すという方もいます。

Rubyエンジニアからキャリアチェンジするのにおすすめの言語やスキル

もしもあなたが「Rubyエンジニアとして市場価値を上げたい」「新しいスキルを取得してみたい」と考えているのであれば、目的に応じて以下の言語のスキル取得を目指すのが良いでしょう。

  • フロントエンド開発がしたい場合
    HTML・CSS・JavaScript
  • Webサービスの開発がしたい場合
    PHP・JavaScript(Node.js)
  • AIやIoTなどの最新技術に関わりたい場合
    Python・Go言語
  • スマホアプリの開発がしたい場合
    AndroidJava・Kotlin・Swift
  • インフラに関するスキルを磨きたい場合
    クラウド・ネットワーク・セキュリティ
  • キャリアアップを目指したい場合
    ディレクション・プロジェクトマネジメント
  • その他の役に立つスキル
    MySQL・データ分析・マーケティング

フロントエンド開発やインフラ構築などのスキルを身につければ、Rubyエンジニアとしての市場価値を上げることにもつながります。

また、キャリアチェンジを目指す場合には、需要の高いPHPや将来性のあるPython、他にもスマホアプリ開発でAndroidJavaやSwiftなどの言語の取得を目指すのも良いでしょう。

ですが、キャリアチェンジには、「スキル習得に時間がかかる」「仕事が見つかるとは限らない」「仕事が見つかっても年収は下がる可能性が高い」というデメリットもあるので注意が必要です。

Rubyエンジニアへの転職に強いおすすめの転職エージェント

エンジニアとしての転職を考えているのであれば、転職エージェントを活用することで効率的に求人を探すことができるのでおすすめです。

また、エンジニアとして求人を探す場合には、取り扱い求人数が多い大手転職エージェントだけではなく、エンジニア求人を豊富に取り扱っている転職エージェントを選ぶことが大切です。

本項では目的別でおすすめの転職エージェントについて紹介していくので参考にしてみてください。

転職エージェント末永 末永

エンジニアが転職エージェントに登録する時には、特化型の転職エージェント2社〜3社、大手転職エージェント1社〜2社程度に登録すると効率的に案件を探すことができるでしょう。

興味のあるエージェントがあったら一度どんな求人を取り扱っているのか見てみるのもおすすめです。

エンジニア・デザイナーの転職におすすめの転職エージェント

エンジニア・デザイナーの転職に特化した転職エージェント

マイナビIT AGENT

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※登録完了後、お電話にて転職活動のご状況をヒアリングさせて頂きます。
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未経験からRubyエンジニアになりたい方は

未経験からRubyエンジニアになりたいと考えている方もいるでしょう。

なので、最後に未経験からRubyエンジニアになるためにおすすめの方法などについて紹介していきます。

未経験からRubyエンジニアになることは可能

Rubyはコード記述が少なく比較的覚えやすく、日本語の参考資料もあるため学習しやすいため、未経験でも挑戦しやすい言語として認識されているため、未経験からでもRubyエンジニアを目指すことは可能です。

また、実際に未経験からRubyエンジニアとして働いている人も多く、未経験者でも一定のスキルがあり即戦力になると判断された場合は積極的に採用している企業もあります。

現在では未経験からでも気軽にプログラミングを学習できる「Progate」「ドットインストール」「Schoo」などのサービスも充実しているため、未経験でもRubyの内容理解はしやすくなりました。

ですが、スキルを身につけていくためには約300時間程度の学習も必要になってくるため、効率的にスキルを明つけたい場合には、プログラミングスクールを活用していく方が良いでしょう。

未経験からRubyエンジニアになるならスクールの活用がおすすめ

「未経験からRubyエンジニアとして働いていきたい」と考えているのであれば、プログラミングスクールを活用するのがおすすめです。

プログラミングスクールでは、未経験からでも学習しやすいカリキュラムを用いて勉強することができ、スクールによっては転職活動の支援までしてくれます。

未経験からRubyエンジニアを目指す場合、「勉強をしても転職できなかったらどうしよう」と不安に感じる人も多いですが、プログラミングスクールを活用することで解消することもできるでしょう。

なので、Rubyエンジニアとして働きたいと考えている方は、本項で紹介するプログラミングスクールで、気になるサービスがあればチェックしてみてくださいね。

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