
未経験からクラウドエンジニアになるには?現実的ルートを徹底解説
「クラウドエンジニアって未経験から本当になれるの?」と検索した方に、最初にお伝えします。
結論は「段階を踏めば現実的になれる」です。
ただし、IT未経験からいきなりクラウドエンジニアを目指すルートは、ほぼ機能しません。
本記事では、出発点別の難易度・5フェーズの行動計画・必要な学習領域・推奨資格・年収・30代や文系のリアルまで、キャリアアドバイザー目線で整理します。
結論:未経験からクラウドエンジニアになることは可能か?
結論から言うと、未経験からクラウドエンジニアになることは可能です。
ただし、IT完全未経験から「いきなりクラウドエンジニア募集」に応募して採用されるケースはほぼありません。
現実解は、インフラエンジニアやサーバーエンジニアを経由して、クラウド領域に移っていく段階ルートです。
段階を踏めばなれる、ただし「いきなりクラウド」は非現実的
クラウドエンジニアの求人で頻繁に見かける応募条件は、以下の通りです。
クラウドエンジニア求人でよく見る応募条件
インフラ運用経験1〜3年
LinuxやAWSの実務経験
ネットワーク設計の知識
完全未経験からゼロ育成する企業もゼロではありませんが、母数は限定的で研修内容や定着率にもばらつきが大きいのが実態です。
なぜ「インフラ→クラウド」が現実解なのか
クラウドエンジニアの仕事は、サーバーやネットワーク、セキュリティといったインフラの基礎知識が前提です。
AWSやAzureの操作画面を触れても、土台のインフラ理解がないと設計判断や障害対応で詰まります。
採用側から見ても「クラウドだけ詳しい人」より「インフラの土台があるうえでクラウドに踏み込めている人」の方が評価されやすい構造です。
求人市場の実態
2026年3月時点の求人ボックス「クラウドエンジニアの仕事の年収・時給」によると、求人賃金平均は月給41万円、平均年収は495万円となっています。
インフラエンジニアより1〜2割高い水準で、専門性に対する市場評価は明確に高い領域です。
ただし未経験歓迎の求人は数としてはまだ少なく、求められるのは「インフラ経験」または「学習で土台を作ってきた根拠」のいずれかになります。
もし「自分は何から始めればいいか分からない」と感じるなら、最初の方向性を整理してから動き始めると遠回りを防げます。
末永
自己流で動き出すと、出発点を見誤って数ヶ月〜半年ロスするケースが少なくありません。
もしIT領域での進路に迷いがあるなら、まず現状とゴールの整理から始めてみてください。
すべらないキャリアエージェントでは、ITやクラウド領域に強いアドバイザーが現状診断から無料でサポートします。
未経験からの難易度は「出発点」で大きく変わる
未経験と一口に言っても、出発点によって難易度は大きく異なります。
所要期間も数ヶ月から2年以上まで開くため、まず自分がどの出発点に当てはまるかを見極めるのが先です。
3つの出発点と所要期間の目安
パターン①IT完全未経験から:目安1.5〜2年
パターン②IT経験あり・インフラ未経験から:目安半年〜1年
パターン③インフラエンジニア経験ありから:目安3〜6ヶ月
パターン①:IT完全未経験から目指す場合
最も難易度が高いパターンです。
営業や販売、事務などITとは無縁の職種から目指す場合、ゼロから「IT基礎→インフラ基礎→クラウド」の順で積み上げる必要があります。
このパターンの現実解は、いきなりクラウドエンジニアを名乗らず、まずインフラエンジニアやサーバー監視オペレーターで業界に入ることです。
20代であれば未経験歓迎の運用・監視ポジションは一定数あり、半年〜1年で構築や設計の上流に上がればクラウド案件にも関わりやすくなります。
パターン②:IT経験あり・インフラ未経験から目指す場合
Web系プログラマーや社内SE、QAエンジニアなど、IT業界経験はあるもののインフラ実務はないというパターンです。
コマンドラインやネットワークの基本概念に馴染みがある分、IT完全未経験よりは半歩先からスタートできます。
王道は、現職のうちにLinuxとネットワーク基礎+AWSハンズオンを並行で進め、社内のインフラ案件があれば手を挙げる動き方です。
パターン③:インフラエンジニア経験ありから目指す場合
サーバー・ネットワーク・セキュリティのいずれかで実務経験があるなら、最短ルートに乗れます。
AWSやAzureの基礎を学び、資格を1つ取り、ハンズオンで構築の手触りをつかめば、3〜6ヶ月でクラウド案件にアサインされる土俵に立てます。
クラウド内製化を進める企業やSIerのクラウド部門は慢性的な人材不足のため、応募から内定までも速い傾向です。
年齢別の難易度
年齢が上がるほど難易度は上がりますが、20代と30代前半は十分に可能性があります。
年齢別の難易度と戦略
20代:ポテンシャル採用枠が広く、最も挑戦しやすい
30代前半:学習だけでなく現職や入口工夫の戦略が必要
35歳以降:採用枠が急減。ターゲット絞り込みと自己分析の精度が決め手
自己分析の進め方は、以下の記事も参考になります。
未経験からクラウドエンジニアになるロードマップ(5フェーズ)
未経験から実際にクラウドエンジニアへ到達するロードマップを、5つのフェーズで整理します。
気になるフェーズから読みたい方は、以下のリストから該当箇所へ飛べます。
5フェーズロードマップ
フェーズ1|現状診断とゴール設定
最初にやるべきは、自分の現状とゴールの言語化です。
現状診断で洗い出す4項目
今のIT知識・実務経験
学習に使える時間と期間
転職可能な期限
3年後になっていたい姿
このステップを飛ばして勉強だけ始めると、AWSの細かい機能を覚えてもキャリア戦略に結びつかず、途中で迷子になります。
フェーズ2|土台づくり(IT基礎/Linux/ネットワーク)
クラウドの中身は、結局のところサーバーとネットワークです。
最初の関門は、Linuxコマンド・TCP/IP・DNS・HTTP・サーバー構築運用の基礎理解になります。
Linuxは「LPIC-1」ネットワークは「CCNA」の出題範囲が、実務で使える知識を網羅しているため教材として参考にしやすい資格です。
フェーズ3|クラウド基礎(AWSハンズオン)
土台ができたら、いよいよクラウドサービスに入ります。
最初に手をつけるべきは、AWSです。
市場シェアと求人数、学習リソースの3点で、現時点では他の追随を許しません。
進め方は、公式トレーニングと書籍で全体像をつかみ、無料利用枠でEC2・VPC・S3・IAMを実際に触る流れが鉄板です。
読むだけや動画を見るだけの学習では、身につきません。
手を動かして構築・削除を繰り返すのが最短の習得法です。
フェーズ4|実務経験を積む(インフラ運用/構築)
学習だけで未経験者がクラウドエンジニアに転職するのは、よほどの優秀層を除けば現実的ではありません。
多くの場合、まずインフラエンジニアとして転職し、運用や構築の現場で経験を積みながら、社内のクラウド案件に手を挙げていく形になります。
受け身で運用業務だけしていてもクラウド経験は積み上がらないため、クラウド側の設定変更や移行案件に積極的に関わる動きが次のステップにつながります。
フェーズ5|クラウドポジションへの転職活動
インフラ実務とクラウド資格、ハンズオン経験が揃ったら、本格的な転職活動に入ります。
応募先は、事業会社のインフラ部門・SIerのクラウド事業本部・クラウド専業のSI企業など複数の選択肢があります。
職務経歴書では、何のサービスを使い、どんな構成を作り、どんな課題を解決したかを具体的に書けると採用担当に伝わります。
転職活動の進め方や書類作成、エージェント選びは、以下の記事もあわせて参考にしてみてください。
末永
ロードマップを見て「自分の出発点だとどのフェーズから入るのが現実的か分からない」と感じる方も多いです。
フェーズの切り分けや学習・転職のタイミングは個人差が大きく、自己流より一度棚卸しした方が結果的に最短ルートになります。
すべらないキャリアエージェントでは、現状診断からキャリアパス設計まで無料で相談できます。
学習で押さえる5領域と推奨資格
未経験者が最初に押さえるべき学習領域は、5つに絞れます。
各領域の概要は、以下のリストから該当箇所へ飛べます。
学習で押さえる5領域
領域1|Linuxとサーバー基礎
クラウド上で動く仮想マシンの大半は、Linuxです。
「LPIC-1」または「LinuC レベル1」の出題範囲を一通り押さえれば、現場で求められる最低ラインはクリアできます。
領域2|ネットワーク(TCP/IP・DNS・HTTP)
ネットワーク理解は、クラウドエンジニアと「AWSの画面が触れるだけの人」を分ける決定的な領域です。
VPC設計やセキュリティグループ設定は、TCP/IPとサブネットの理解が前提になります。
CCNAの参考書を1冊やり切るだけでも、現場で困らないレベルに届きます。
領域3|クラウド(AWS・Azure・GCP)
3大クラウドのうち、未経験者がまず触るべきはAWSです。
AzureはMicrosoft 365との親和性で官公庁や大企業に強く、GCPはデータ分析や機械学習の現場で使われます。
最初の1年はAWSに集中し、実務でAzureやGCPに触れる機会が出てきたら横展開していくのが効率的です。
領域4|セキュリティと運用自動化
クラウドはオンプレと比べて設定変更の影響範囲が大きく、セキュリティ事故が起きると数時間で被害が広がります。
必須スキルとして押さえる内容は、以下の通りです。
セキュリティ・運用自動化で押さえる領域
IAMの権限設計と暗号化、ネットワーク分離
IaC(TerraformやCloudFormation)
CI/CD(GitHub ActionsやAWS CodePipeline)
監視(CloudWatchやDatadog)
最初から完璧を目指す必要はなく、フェーズ4の実務移行までに概念を理解しておけば現場での吸収スピードが上がります。
領域5|実務で使う英語ドキュメント読解
AWSの公式ドキュメントの最新情報は、英語が先行します。
英会話を完璧にする必要はなく、技術ドキュメントを読めるレベルで十分です。
週に数回、英語のAWSブログを読む習慣をつけるだけでも差がつきます。
推奨資格(CCNA→AWS CLF→AWS SAA→専門資格)
未経験者が無理なく積み上げられる資格ルートは、以下の順番です。
推奨資格ロードマップ
CCNA(ネットワーク基礎)
AWS Certified Cloud Practitioner(CLF・AWS全体像)
AWS Certified Solutions Architect - Associate(SAA・設計力)
DevOps/Security/Database(必要に応じて専門領域)
CLFはスキップしてSAAから直接挑む人もいますが、未経験者は全体像を整理する意味でCLFを挟むのが安全です。
SAAまで取れれば、職務経歴書での説得力は明らかに上がります。
クラウドエンジニアの仕事内容・年収・将来性
意思決定の根拠として、実務内容・年収・将来性を確認しておきます。
クラウドエンジニアの仕事内容(設計・構築・運用・移行)
主な業務は、以下の4つに大別されます。
クラウドエンジニアの主な業務
設計:システム要件をクラウドサービスの組み合わせに落とし込む
構築:IaCやコンソールで実際に環境を立ち上げる
運用:監視・パフォーマンスチューニング・セキュリティ対応
移行:オンプレからクラウドへのリフト&シフト
プロジェクトのフェーズで役割の比重は変わり、設計に強い人もいれば運用自動化に強い人もいます。
インフラエンジニアとの違い
違いは「対象範囲の広さ」と「専門性の深さ」のトレードオフにあります。
インフラエンジニアとクラウドエンジニアの違い
インフラエンジニア:オンプレ含むIT基盤全般を幅広くカバー
クラウドエンジニア:AWSやAzureなどクラウドサービスに特化
実態としては境界が曖昧で、インフラエンジニアがクラウド業務もこなすケースが増えています。
平均年収と年代別年収
2026年3月時点の求人ボックス「クラウドエンジニアの仕事の年収・時給」のデータは、以下の通りです。
クラウドエンジニアの年収レンジ
求人ボックス平均年収:495万円(給与幅346〜1,059万円)
厚生労働省調査ベース:平均年収約556万円(月給37.5万円・賞与105.9万円)
未経験初年度:330〜400万円程度
3〜5年経過後:500万円台が一般的
シニア・スペシャリスト:700〜1,000万円も視野
末永
クラウドエンジニアは年収レンジが広く、ルート選びで生涯年収が大きく変わります。
自分の出発点と希望年収から、どのフェーズにどの順で進むのが最短かを整理しておくと、迷いなく動けます。
すべらないキャリアエージェントでは、ITコンサルや上流クラウドポジションを含めたキャリア設計を無料で相談できます。
需要・将来性
クラウドエンジニアの需要は、中長期で堅調です。
総務省「情報通信白書」によると、何らかのクラウドサービスを利用している企業の割合は7割を超えています。
DX推進と人材不足が同時進行しているため、未経験から入っても実務経験さえ積めば市場価値の安定感は十分です。
クラウド領域は伸びている一方、入口を間違えると数年単位で停滞するケースもあります。
1回目の転職をどこに置くかで、5年後の年収レンジが大きく変わります。
勢いで動かず、最初に戦略を組むのが結局は近道ですよ。
未経験で挑むときに知っておきたい注意点
未経験者が陥りがちな失敗パターンを把握しておくと、無駄なコストと時間を避けられます。
「クラウド研修だけで転職」を謳うスクールに注意
「未経験でも3ヶ月でクラウドエンジニアになれる」と謳うスクールも増えていますが、修了後にいきなりクラウドエンジニアとして転職できるケースは限定的です。
多くは、最初の転職先がインフラ運用や監視ポジションになります。
スクール検討時は、卒業生の実際の転職先と職種をデータで確認するのが最低条件です。
いきなりクラウドエンジニア募集に応募して空振りする失敗
未経験のまま「クラウドエンジニア募集」だけに応募し続けると、書類選考で落ち続けるパターンが頻発します。
求人票に「未経験歓迎」と書いてあっても、実態はIT業界経験者を想定している場合が多いためです。
戦略として有効な入口の取り方は、以下の通りです。
未経験者が狙うべき入口ポジション
インフラ運用・監視オペレーター
サーバーエンジニア
ヘルプデスク・社内SE
3〜6ヶ月でインフラ業務へ、その先でクラウド案件へとシフトしていく流れが現実的です。
学習が続かない人の3つの共通点
未経験から学び始めて挫折する人には、共通点があります。
学習が続かない3パターン
ゴールを言語化していない(何のために学ぶかが曖昧)
独学で完結しフィードバックを得る場がない(数日〜数週間止まる)
読むだけ・動画を見るだけで手を動かさない(クラウドは触らないと身につかない)
ハンズオン中心の学習習慣を、最初から組み込んでおく必要があります。
末永
クラウドエンジニアの未経験採用枠は、まだ少なめです。
20代のうちに動き始めるか、30代前半までに方針を固めるかで、採用確度が大きく変わります。
すべらないキャリアエージェントでは、現職の状況や年齢に合わせた行動スケジュールまで一緒に組み立てられます。
30代・文系・他職種からのよくある質問(FAQ)
検索で多い疑問について、キャリアアドバイザー目線で短く回答します。
30代未経験からでも間に合いますか?
30代前半までは十分に可能です。
20代より採用枠は狭く、応募先と訴求の作り込みが結果を分けます。
35歳以降の完全未経験は厳しさが増しますが、現職でITに触れている経験やマネジメント経験を組み合わせれば道はあります。
文系出身でもクラウドエンジニアになれますか?
文系出身でクラウドエンジニアとして活躍している人は数多くいます。
必要なのは数学的素養というより論理的な構造把握と継続学習で、文系か理系かの差は採用後の業務遂行にほぼ影響しません。
面接で問われるのは、学習継続の根拠と業務適性です。
営業や事務からの転職でも通用しますか?
営業や事務からの転身者も実際にいます。
営業出身者は顧客折衝やプロジェクト推進、事務出身者は正確性とドキュメント化能力で評価される傾向です。
難易度は高い部類なので、半年〜1年の学習期間を確保し、まずインフラエンジニアの入口から入るのが安全です。
独学とスクールはどちらが向いていますか?
計画的に進められる人は、独学で十分です。
書籍や公式ドキュメント、ハンズオン教材だけで、SAA合格レベルまで到達した未経験者は珍しくありません。
挫折しやすい人や質問できる環境が必要な人、転職支援も同時に受けたい人にはスクールが向きます。
未経験でいきなり高年収は狙えますか?
未経験初年度から年収600万円以上を狙うのは、現実的ではありません。
初年度は330〜400万円程度、3〜5年で500万円台、シニアで700〜1,000万円というレンジが標準です。
まずは現実的なラインを押さえつつ、3〜5年で大きく伸ばす設計に切り替えるのが正解です。
キャリアプランや求人選定の考え方は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
まとめ|クラウド転職は「ルート選び」で9割決まる
未経験からクラウドエンジニアへの転職は、出発点とルート設計で結果が大きく変わります。
出発点別の最短ルート
IT完全未経験:インフラ経由の段階ルート(目安1.5〜2年)
IT経験者:インフラ実務に半歩寄せるところから(半年〜1年)
インフラ経験者:AWS基礎習得+資格取得から(3〜6ヶ月)
あとは、現状診断と方向性の擦り合わせを誰と一緒にやるかです。
すべらないキャリアエージェントは、ITやコンサル領域に強く、クラウドエンジニアやITコンサルへのキャリアシフト支援の実績があります。
3万字以上のやりとりで自己実現ビジョンから言語化し、企業都合ではなく自分のキャリアゴールから逆算した転職を一緒に設計できます。
一人で抱え込む前に、まずは現状の棚卸しから話してみてください。
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IT未経験から最短でクラウドへ進みたい方によく出会います。
正直、出発点を見ずにルートだけ決めると遠回りになります。
まずは現状の整理から一緒にやっていきましょう。